TS-1 6クール目 第7日目 涙は変わらず出る
乳がん2022 53
気が付いたのは、病室に戻って、看護師たちが移動ベッドから病室のベッドに私を移した衝撃でした。気が付いたけれど、まだ完全に覚醒しているわけではなく、どこかぼうっとしながら、手術は終ったんとわかりました。手術の事は全く記憶にありません。ベッドに寝かされると、また、酸素マスクをつけられましたが、しばらくして、窮屈な感じがしたので、看護師さんに、聞いたら、外してくれました。
動かないように言われましたが、少し寒気を感じたのでバスタオルを肩のあたりにかけてもらいました。予定としては3時間半かかると事前に教えていただいてましたが、実際に終わったのはいつか記憶にありません。病室に戻ってから、翌日の朝まで、眠ったり起きたりまどろんだりを繰り返しました。最初は何時間か眠りに落ちて目が覚めたときは翌日の朝かと思ったのに、その日の夕方でした。あまり動けず、じっとしていると、体が凝る感じになって、それを見た看護師さんが、少し動いても大丈夫ですよと声を掛けてくれました。
また眠りについて、起きたときは夜中でした。日中は殆ど寝ていたので眠れなくなりました。足の血栓を防ぐために付けられた機器の音が静寂の中に響きます。シューシュー、ボッ、シューシューボッ、だんだん体が熱くなりましたが、殆ど動けないので、機器の音を聞きながら、頭の中をいろいろな思いが止まることも深くなることもなく、ただ流れていきました。一夜というものはこんなに長いのかと感じました。
雑記㊸ 宗教⑯
近所のエホバの証人の信者さんによると、今のひどい世界を神様がみんなが幸せに過ごせる世界に導いてくれるそうです。そして、この宇宙の全ては神様がつくられたそうです。ビッグバンとかダーウィンとか完全無視ですね。この宇宙がどのようにできたのか現代の私たちにはわかりませんが、神様が作られたとみなして、それを探索するのを止めるのは人類の進化を止めるのに近いと思います。
進化が全て良いとは思いませんが、いつか、人類は気軽に宇宙へいったり、地球の深部を探索したりするのに、体を変えていったり、宇宙の時間や距離に合わせるために、寿命をのばしたり、体の一部に変わる機器を研究しなければなりません。そんな事をしなくても、のんびり地球の表面で過ごしていればいいのでは、という人もいますが、行ったこともない所へ行く、見たことのないものを見たい、聞いたこともない音を聞きたい、という好奇心を抑えるのは無理です。人類が知恵を得て、此処まで来たのは、欲と同時に抑えられない好奇心があったからではないでしょうか。
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