2026.01.31 土曜日 晴

今日で1月が終わり。時間がすごく速く感じます。

 眉村卓の「その果てをしらず」を読んだ。この本は2,3年前に読もうかなと思ったけれどその時は闘病に入ったときだったので元気になったら読もうと思っていた。眉村卓が死ぬ寸前まで書いたとあったので落ち込みそうと思った。3日前に図書館へ行ったらこの本が目にはいった。2020年出版なのに新品のようにきれいだった。今なら読めると思ったけれど、3日かけて今日の午前中で読み終わったら気分が落ち込んでどうにも浮上しない。体は衰えていく、仲間は消えていく、会合に出ても最年長の部類で知りいなくなりまたは家に引き込んでいたり、自分より一回りも二回りも下の人たちが中心になっている。根底にながれる寂寞感というかどうしようもない人間としての生命が終ろうとしていることをなにかにつけて感じている気持ちが眉村卓の小説家としての筆力で著わされていてじわじわと迫ってくる。読んでいきながらこの感じは彼の「司政官」シリーズを読んだときに感じたものと同質だと思った。やっぱり眉村卓は眉村卓だったとうれしかった。

 私は中学生の頃からSFにはまり始め、最初は翻訳物を読んでいたが、何かのきっかけで星新一を知るとそれから、小松左京、筒井康隆、眉村卓、田中光二、半村良、光瀬龍、豊田有恒、山田正己、横田順彌等を読み始めた。あのわくわく感は今も忘れられない。あの頃のSF小説は現在のよりも単純で明るかった。深刻な内容でもどうしようもでないような内容でも何故か希望があった。現在のSF小説は純文学に似ている所を感じて単純に楽しめない。

 私の20歳前後にはSF映画も次々と出てきた。スターウォーズ、未知との遭遇、エイリアン、ET等現在でも続いているものの最初である。あの時のSF映画も面白かった。ただ単純に楽しめた。こ難しい解釈も捻じ曲げた見方もなく映画館を出たときの爽快感は最上だった。私は今でも悩んだり、じわじわと人の心にしみる文芸作品と言われるものが苦手です。

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